神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

杉浦非水表紙絵の『東京』創刊号(大正13年8月)内容見本

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林哲夫氏のブログに負けじと書影をどかーんとアップすることにしました。昨日とは分かる人には分かる杉浦非水つながり。実業之日本社大正13年8月に創刊した雑誌『東京』の表紙絵は杉浦非水であった。その内容見本を昨年大阪天神さんの古本まつりで初日ではなく、2回目に矢野書房出品から発見。500円位。文庫サイズで奥付を入れて15頁。内容見本だが、しっかりした奥付がある。

大正十三年七月二十八日印刷
大正十三年八月  一日発行 非売品
編緝兼発行人 増田義一
印刷人    松山二郎
印刷所 東京市牛込区市谷加賀町一 十二
    株式会社秀英舎
東京市京橋区南紺屋町十二番地 実業之日本社
振替口座東京三二六

目次を見ると、「温泉地情話」として、室生犀星「てつせんの花(山中温泉)」、宇野浩二「諏訪風景(諏訪温泉)」、岡本一平「温泉二題(漫画)」など。「日米戦ふべきか」として、沢田正二郎「之だけ申せばお解りでせう」、石龍子「米国人の顔」など。その他、穴岡紫哉「偉人か食はせ者か穏田神様飯野吉三郎」、川瀬蘇北「KKKの正体」、石井柏亭「日本裸体美術受難史」、小酒井不木「変態心理と犯罪」が面白そう。
創刊号は股旅堂の古書目録20号に載ってるが1万5千円、まだ日本の古本屋に出ている。多分内容見本の方が稀少だろうが、当然ながら本誌には勝てない。入手した内容見本の状態は良いが、裏表紙に山梨県韮崎町の百瀬本店の丸印が押されていた。