神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

どこに消えた酒井七馬画・文『ドウブツ』(児訓社、昭和19年1月)

大阪市中央公会堂の「水の都の古本展」でモズブックス出品、1000円。縦13cm、横9.5cm。頁付なし、折り畳み式で片面8頁で両面に印刷されている。編者は近藤健児、発行者は大阪市東区神崎町32の藤田周二、発行所は同じ所在地の児訓社。発行日の横に「一〇〇、〇〇〇」とあるから、信じがたいが10万部発行されたようだ。それでも子供向けの小冊子だからかどこにも残っていないようだ。
表紙に「4ー6」とあるのは、4歳から6歳向けという意味だろうか。「お母さま方へ」には、「一と折りづつ、御覧になつても、一つのまとまつた絵になつてゐますが、全体をひろげて御覧になつても、パノラマの様な絵になつてゐます。」とある。内容は、表が動物園のクマ、シシ、トラ、ゾウ、サル、裏が水族館のカツオ、タチウオ、サバ、タヒ、アカエイ、ウミガメ、ヒシタヒなどの絵と説明である。
酒井については、中野晴行『謎のマンガ家・酒井七馬伝新宝島」伝説の光と影』(筑摩書房、2007年2月)に詳しい。

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影

謎のマンガ家・酒井七馬伝―「新宝島」伝説の光と影