酒井温理と太霊道の時代

酒井温理が片野真佐子編『柏木義円日記補遺』（行路社、2001年3月）にも出てきました。

（大正八年）一月二十六日（略）辞シテ青山行電車ニ乗リ酒井温理氏ニ至ル。上原欽二君ト語リテ夕刻ニ至レバ酒井氏御帰宅、夕食ヲ共ニシ御夫婦喜ンデ歓待セラル。大[ママ]霊道、田中守平ノ事ヤ色々面白キ有益ノ話ヲキク。（略）桜井成明氏ノ関根氏ニ酒井氏ヲ推挙セラレシ書状ヲ示サル、実ニ友情ノ美ハシキニ感ジタリ、又青山学院ノ能ク一致シテ美ハシキヲ見、同志社ノ及バザルヲ感ジタリ。心霊万能論ヲ頂ク。

何とまあ、太霊道の話をしたらしい。ところで、文中の「桜井成明氏」は、「ねらわれた学院」で言及した青山学院の教師で太霊道の信者だった人物ではないか。柏木義円の日記と三村竹清の日記がつながった。「心霊万能論」は、高橋五郎が明治43年2月に前川文栄閣から発行したものだろう。わしは、同年7月の訂正3版を持ってる。

柏木義円日記補遺―付・柏木義円著述目録