神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

児童雑誌『めばえ』終刊号(和歌山県有田郡箕島尋常高等小学校内めばえ会、大正12年9月)

市内の古書店で500円。『日本新教育百年史』第6巻によると、「めばえ会」は、鈴木三重吉の『赤い鳥』刊行を契機として全国に広がった芸術殿教育運動の一環として、大正11年に創立された。箕島小学校の中野伝一、保田小学校の佐藤毅、佐原正道などが中心になったが、経済的に破綻し、一年余りで挫折したという。確かに、同時に入手した2巻5号、大正12年5月の「会告」に「昨年八月(創刊号)」とあり、終刊号の「会告」には「本誌の終刊は、一に経済上の行詰りに基因」とある。ただし、和歌山大学附属図書館が8巻1号(昭和7年7月)を所蔵しているので、その後復刊したようである。