神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

煥乎堂の福永武彦

福永武彦戦後日記』(新潮社、2011)から。

(昭和二十一年)四月二十一日
(略)高橋*1夫妻と共に水曜一番の汽車にて高崎に赴く約束を取極む。前橋に一軒家あきてある模様なり。家賃一五〇円。その節は出来得べくばカンコ堂に勤めんとす。その交渉も亦。

結局、福永の煥乎堂勤務は実現しなかった。福永が煥乎堂の店員になっていたら、群馬の文学史に一エピソードを残していただろうなあ。

*1:高橋健人。同書昭和二十年九月十四日の条の註釈によると、「高橋健人(1917-2007)。理学博士。福永の一高時代以来の友人。立教大学総長(1983-86)」