神保町系オタオタ日記

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関根正二が利用した中和図書館

関根正二遺稿・追想』に関根の日記が収録されているが、そこに中和図書館という図書館が出てくる。なお、関根については、「大正6・7年の久米正雄と燕楽軒の時代」も参照。

大正5年1月6日 太平洋研究所今日から始まる。朝九時頃出てかく。十二時帰り。夜(の)来るのを待ち、行くべき所なき為め、中和図書館で七時頃迄で話しこみ、家に帰り夕食をすまして、彼女の所に行くべき手段として、酒十五銭を買ひ持ち行く。

「中和図書館」への註として、「東京市立図書館分館のことで、大正三年に本所区林町の中和尋常小学校内に開館」とある。帝国図書館日比谷図書館は各種日記中にしばしば見ることができるが、このような小規模図書館を利用した記録が日記で見られるのは珍しいような。