神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

井上円了の妖怪研究会(その2)

三浦節夫*1「解説 井上円了と妖怪学の誕生」『井上円了・妖怪学全集』第6巻によると、

『妖怪学叢書』を世に問うたのは、明治二六年一一月のことである。また、この一一月には、妖怪研究会も設置している(明治二六年一一月一七日の『天則』や同一一月三日の『読売新聞』の雑報の報道があり、『東洋大学五十年史』の「明治二十四年設立」は誤りである)。

とある。そうか、妖怪研究会の設立は、明治26年が正しいらしい。この妖怪研究会の規則は、『妖怪学雑誌』(明治33年4月10日〜34年4月25日)の創刊号に掲載されている。

妖怪研究会規則
第一条(目的) 本会は東京市小石川区原町、哲学館内に設置し、通信をもって妖怪に関する事項を研究するを目的とす。

第二条(方法) 本会は妖怪研究の方法として、今回発行の『妖怪学雑誌』を毎月二回(十日および二十五日)会員へ配付すべし。

第三条(科目) 研究の題目は、狐狸、天狗、犬神、幽霊、鬼神、奇草、異木、妖鳥、怪獣、異人、奇病、鬼火、神灯、魔法、仙術、卜筮、陰陽、五行、人相、家相、鬼門、方位、天堂、地獄、吉凶、禍福、霊験、感通、天災、地変等、およそ四百余種なりとす。

第四条〜第十一条 (略)

(参考)「井上円了と妖怪研究会

*1:歴史秘話ヒストリア」の「颯爽登場! 明治ゴーストバスター〜“妖怪博士”井上円了の不思議な世界〜」にも出ていた。