神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

日本ゲーテ賞を受賞した小堀桂一郎先生

良守峯の自伝には、小堀桂一郎先生も出てくる。

昭和三十六年
同(四)月七日、日本ゲーテ協会の懸賞論文で、日本ゲーテ賞に当選した者は、フランクフルトのゲーテ大学に奨学留学生として一年間招待されることになったので、小堀桂一郎君が今月十二日渡独する予定となり、今日父君と共に挨拶に来訪する。先にDAADに当選者の留学の件を交渉したが何らかの都合で実現せず、大使館のガリンスキーさんの尽力で、フランクフルト大学が好意を示してくれたのである。

「DAAD」はドイツ学生交換奉仕会。東大比較文学の院生だった小堀先生は、前年11月14日慶大の相良の研究室で開催された日本ゲーテ協会の最初の懸賞論文審査委員会において、「ファウストの地上の賭における賭物の問題」が殆ど全部の委員により第一位に推され、日本ゲーテ賞に選ばれた。また、38年2月28日留学から帰ったばかりの小堀先生は、神楽坂上日本出版クラブで開催されたゲーテ協会の理事と各委員と合同の役員総会で、挨拶をしている。