神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

金子白夢牧師の新生会

金子白夢、本名金子卯吉は、『近代日本社会運動史人物大事典』にも立項されている。

金子白夢 かねこ・はくむ 1873.2.4-1950.4.20 名古屋愛知教会牧師
学歴:明治学院卒、出身:千葉県佐儀郡豊岡村、本名:金子卯吉
明治37年12月17日、山陽道伝道行商中の小田頼造と山口義三が神戸市で訪問。後に、石田友治主幹の『文化運動』に執筆した。

初期社会主義と少し交錯した人であった。4月6日に言及した「新生会」は、『日本キリスト教歴史大事典』の金子の項では、「東大の新人会に対応して新年会を20年(大正9年)に作り、その後23年間青年層に哲学、宗教、文芸について講義、会員も200名に達した。これらの啓蒙運動に接したひとり市川房枝は、やがて愛知教会で受洗するに至る」とある。「新生会」と「新年会」では、「新生会」の方が正しそうだ。市川の自伝には、「新生会」も「新年会」も出てこないが、大正3年4月から6年3月までの名古屋市第二高等小学校の訓導時代、『名古屋新聞』主筆小林橘川、組合教会牧師の金子、ユニバーサリスト牧師長野浪山らの文化人グループ「木曜会」へ時々傍聴に行っていたこと、金子牧師の教会での哲学の講義にも傍聴に行き、やがて洗礼を受けたことが書かれている。執筆者によって、時期や名称が様々なので、要精査である。