神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

ジュンク堂の思い出(その2)

引き続き「ジュンク堂書店日記」の引用。

2005年1月23日
 阪神淡路大震災と言えば、サンパル店(正確には平成3年からブックセンター店と言ったようだ)に加えて、センター街の三宮店も壊滅した。
 当時、新聞で「地震によるスプリンクラーの作動で地階が水没」「防火用水などに使ってほしい。関係機関の連絡を待つ」というような内容の記事を見たような気がする。関係機関からの連絡はあったのだろうか。
(5月15日追記:「ジュンク堂書店」でググって、工藤社長へのインタビュー記事を読んでいたら、三宮店が「天井の水道管が破裂して本が水浸しになった」ことや「サンパル店がスプリンクラーの水で7割近くの本が使い物にならなくなった」と述べており、僕の記憶は、三宮店とサンパル店がごっちゃになっているみたいだ。*1
 再開後、向かい側にできた駸々堂書店のおかげで苦労したようだが、筆者の感想としては、三宮の駸々堂はイマイチだったと思う。しかし、駸々堂の方が一般受けしたようだ(『だれが「本」を殺すのか』上巻60頁によれば、駸々堂ができたせいで売り上げが震災前の3割に減ったという。)。
 そうそう、再開後、すぐに行ったが水濡れにあったようなゴワゴワしたような本を一冊見かけたが、あれは水没から救い上げた本が紛れ込んでいたものだろうか。
 平成12年のリニューアル後だったと思うが、ドリンク券(「コーヒー、紅茶又はジュースのいずれか1杯が飲める」と書いてある)を使おうと喫茶コーナーに行き、紅茶を頼むと、「当店はコーヒーの専門店です」と言われ、ガクッっときたことがある。
 −続く−

その後のジュンク堂の大躍進は、ご承知のとおり。今回の未曾有の被災からも日本が力強く立ち直ることを信じております。

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今日の首都圏は、周知期間がほとんどなかった「計画停電」で大混乱しそうな悪寒。

*1:このインタビューは今は見当たらない。渡辺満『なぜ人はジュンク堂書店に集まるのか 変わった本屋の元大番頭かく語りき』(自由国民社、2002年7月)には、三宮店について「店内のすべての本は、棚から落ちて散乱していました。床から五センチ位、浸水している所もあります」と、サンパル店の方は「水こそ出ていませんが、やはり棚の本はすべて落下し、棚もほとんど倒れている状態」とあるので、水をかぶったのは三宮店だけだったようだ。