神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

茂木久平の死

売文社分裂の際、高畠素之側についた茂木久平。黒岩比佐子さんの『パンとペン』では、佐野眞一『阿片王 満州の夜と霧』・『甘粕正彦 乱心の曠野』にも出てくる一筋縄ではいかない人物とされている。佐野氏の後者の本は、文庫化に際し、茂木に関する情報が加筆されていて、姪の崎田久子さんから入手した茂木が死んだときのコラム記事を紹介している。昭和46年に発表された記事で、茂木は45年12月29日没という。佐野氏は紙誌名や掲載月日は不明としているが、これは46年1月11日付読売新聞夕刊の記事である。佐野氏の調査能力は常々敬服しているが、これに気づかないのはちょっとおかしい。

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本の雑誌』2月号で坪内祐三氏が林哲夫氏からの『書影でたどる関西の出版100 明治・大正・昭和の珍本稀書』(創元社、2010年11月)の献呈への謝辞を述べていた。また、同書は1月12日の京都新聞の1面松岡正剛氏のコラム「本の大路小路」でも紹介されていた。「伊達直人」さん、この本とか、五十殿利治編『「帝国」と美術 一九三〇年代日本の対外美術戦略』(国書刊行会、2010年11月)を私の家の玄関前に積んでおいてくれないかしら(笑)

書影でたどる関西の出版100 明治・大正・昭和の珍本稀書

書影でたどる関西の出版100 明治・大正・昭和の珍本稀書

 
「帝国」と美術 一九三〇年代日本の対外美術戦略

「帝国」と美術 一九三〇年代日本の対外美術戦略