神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

昔「三銭均一食道楽おとわ亭」、今「キッチンジロー」

黒岩比佐子さんの「神保町にあった『食道楽』ゆかりの洋食屋−おとわ亭」『神田神保町古書街2009』(毎日新聞社、2008年12月)によると、

2006年秋、おとわ亭のことをすっかり忘れていた私は、何気なく、すずらん通りから三省堂書店と反対側の路地に入った。次の瞬間、店舗に書かれた「アート・ギャラリー・おとわ」の文字に目が釘付けになった。窓ガラスは無惨に割れ、長い間使われていないようだが、おとわ亭は「ここ」にあったのか?帰宅後、急いで地図で確認してみると、まさしくそうらしい。

黒岩さんがこの店を発見したのは、いただいたコメントによると、2006年9月1日である。

Hisako 2006/09/01 16:25
生方敏郎も面白い人ですね。ところで、昨日の「おとわ亭」の続きですが、今日神保町へ行って、三省堂書店前の横丁をのぞいてみると、なんと「アート・ギャラリーおとわ」という看板が出ていました。ガラス窓は、投石されたのか割れていて、今は閉まっているようですが、あの場所にかつてのおとわ亭があったのでは……。

前記記事では、黒岩さんが二ヵ月後、もう一度行くと更地になっていて、茫然自失したという。2008年現在、そこでは飲食店が営業中としているが、名前は出していない。これは、キッチンジロー南神保町店である。黒岩さんは、店に入っていないと書いているが、その後、おとわ亭を偲んで、入店したことはあっただろうか。

(参考)10月22日に書いたが、昭和2年現在の「おとわ亭」の経営者は成田むつという人であった。一方、「アート・ギャラリー・おとわ」でググると、ギャラリーは、神田神保町1−19成田ビル1Fにあったようだ。やはり、同じ成田一族の経営だったのだろうか。なお、現在は「ベラージュおとわ」というビル名のようだ。