神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

平井金三の「日本語=アーリヤ語説」をたたえた吉田巌

安成貞雄が平井金三の「日本語=アーリヤ語説」を批判したことは、2007年9月1日に紹介したところである。この説は、批判ばかりされたわけではなく、吉田巌などには参考になったようだ。『吉田巌日記第五』に、

明治41年11月29日 先日来拝借して来たまま遂一覧しなかった雑誌道五月号より十月号まで、六巻を通じて平井金信(ママ)氏の日本アリアン対照諺(ママ)類、尤も有益に感謝して通覧した。吾が本年のよみもの中、確に他日世界の大問題として、後世学者の注意をひくべき材料である。松村博士言葉のかずかず、以后こんな珍記事に接したことはない。一々神に徹したる論証、敬服の至極。吾がアイヌ語研究上大に裨益したることを確信、感謝。

    12月1日 夜、雑誌道五月号をよみ、うる処少なからず。平井氏の心霊術より、アリアン語を解せらるるのこと。いかにも敬服のいたりなり。

とある。