神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

毎日新聞社出版局クロニクル編集部時代の黒岩比佐子さん

「古書の森日記」2009年5月20日*1によると、黒岩比佐子さんは、『音のない記憶』の取材で会った元『カメラ毎日』編集長の西井一夫から突然連絡があり、1998年5月〜99年春まで、毎日新聞社出版局クロニクル編集部で、毎日ムック『20世紀の記憶』シリーズの編集者兼ライターの臨時雇いになったという。確かに、同シリーズの『1945年』(1999年2月)を見ると、編集長西井のほか、編集者として

井上新八、追分日出子、小田切敏雄、黒岩比佐子、坂本光代、佐藤純、佐原宏臣、高木健一郎、高橋勝視(デスク)、遠山吉幸、永田典子

の名がある。これらの方々は、黒岩さんの訃報をどう聞いただろうか。
なお、西井の経歴は、『写真編集者』(窓社、2002年1月)によると、

西井一夫 1946年東京都生まれ、弘文堂新社編集部を経て1969年毎日新聞社出版局入社。『サンデー毎日』『毎日グラフ』の記者を経て、『カメラ毎日』編集部へ、83年から85年休刊まで同誌編集長。96年にクロニクル編集長としてシリーズ『20世紀の記憶』(全20巻)を立ち上げ、2000年12月完結後退社、フリーとなる。
2001年11月25日没。

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彷書月刊』最終号の「猿楽町だより」に、「プロレス、UFO、右や左のだんなさま。やり、のこらざるをえなかった企画は数あれど、思いのこすところはなし」とある。幻の「UFO」の企画とは、どんなものだったのだろうか。
(参考)『彷書月刊』の特集を分類してみたことがある→2009年11月24日

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渋谷区立松涛美術館で「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションのモダーンズ」展が開催中。平成23年1月23日(日)まで。久しぶりに行こうかしらね。

ポピューラー・カルチャーの旗手として広く浸透し、モダニズムをめざしながらそれでいて叙情的な感性をみせた、大正の新しいイマジュリィのデザインやイラストレーションに注目します。 竹久夢二、杉浦非水、小林かいち、橋口五葉、高畠華宵、富本憲吉など独創的な発想で絶大な人気を博した美術家たち、知られざる奇想の美術家たちの約300点の作品を展示します。一部展示替あり(予定)

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『パンとペン』が東京堂書店の11月30日調べで2位にアップ。
1 東京大学で世界文学を学ぶ 辻原登 集英社
2 パンとペン 社会主義者堺利彦と「売文社」の闘い 黒岩比佐子 講談社
3 権力の館を歩く 御厨貴 毎日新聞社
4 太宰は女である 太宰治 パブリック・ブレイン
5 三島由紀夫と一九七〇年 板坂剛 編 鹿砦社
6 定食と文学 今柊二 本の雑誌社
7 切りとれ、あの祈る手を 〈本〉と〈革命〉 佐々木中 河出書房新社
8 戦後日本漢字史新潮選書 阿辻哲次 新潮社
9 民主党政権への伏流 前田和男 ポット出版
10 作家の家 コロナ・ブックス 156 平凡社

*1:『古書の森逍遙 明治・大正・昭和の愛しき雑書たち』にも収録。