神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

『出版書籍商人物事典第二巻』に生活社の鐵村大二

金沢文圃閣から8月に刊行された『出版書籍商人物事典』の第二巻に生活社の鐵村大二が出てきた*1早大英文科(正しくは独文科)を出て興文社の編集部に入り、その後柳沼澤介に引かれて東京社に入ったとある。興文社に一時在籍したというのは新事実であるが、確認できない*2。「胃腸を害して入院十余日、まだ四十代の若さで突然死んだ。告別式が空襲下の夏の熱い日に営まれたのも忘れ難い印象がある」とあるが、鐵村が亡くなったのは敗戦後の昭和21年6月20日である。同月22日付朝日新聞朝刊によると、

鐵村大二氏(生活社長) 病気療養中二十日死去、享年四十、二十四日午後二時から三時まで神田駿河台一ノ五の自宅で告別式を行ふ、早大卒、昭和十二年図書出版株式会社生活社を創立、今日にいたつた

なお、同巻には関根喜太郎も立項されている。

(参考)4月26日5月2日

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*1:初出は、「思い出す人々」『帆刈出版通信』191号、昭和24年9月29日。

*2:興文社に在籍したことがある柳沼と混同している可能性もある。