神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

誰ぞのおかげでちょっこし元気になったが

日本古書通信』11月号巻頭は、休刊となった『彷書月刊』に連載していた岡崎武志氏のライフワーク「均一小僧の気まぐれ古書店紀行」が「昨日も今日も古本さんぽ」と題名を変えての第1回。題字・カットは石丸澄子さん。今回は、「秋とくれば温泉に古本だ」と題して、蒲田・池上地域。曾根博義先生の「犬も歩けば 近代文学資料探索(11)」は、「雑誌『新若人』」。佐藤卓己先生の『言論統制』の巻末年譜について一言あり。佐藤先生というと、黒岩比佐子さんの「古書の森日記」に、

2007年12月16日
追記――『日本経済新聞』読書面に書評
 「神保町のオタ」さんから、今日(16日)の『日本経済新聞』に、拙著『編集者 国木田独歩の時代』の書評が載っていると教えていただき、あわててコンビニへ。ありました! うれしかったのは、書評の内容ももちろん、評者が佐藤卓己さんだったこと。身に余る最後の言葉には、本当に感激しました。今日は、他にも何人かの方々から、本を読んだ感想をメールなどで伝えていただき、とてもうれしい1日でした。

とある。この時、佐藤先生は読売新聞の読書委員。後に黒岩さん自身が2009年から佐藤先生と入れ替わって同委員となるが、この時点ではそんなことは想像すらできなかったことだろう。あと、畏友の書物蔵氏が佐藤先生の名前を「卓巳」と間違えたことがあって、黒岩さんが次のようなコメントをしていたことも思い出す(「書物蔵」参照)。

Hisako 2009/06/14 08:37
 偶然、私もいま同じ著者の『歴史学』を読んでいるところです。それで余計なことながら、著者名が「巳」になっていますが、佐藤氏は「己」にこだわりを持っていらっしゃるのを知ったので、訂正された方がよいのでは、と……。

佐藤先生も、黒岩さんの早すぎる死を惜しんでいることでしょうね。

私も佐藤先生の名前を「卓巳」と誤記したことがあるのだが、黒岩さんの「比佐子」を「比沙子」と誤記したこともある(2008年8月31日参照)。そしたら、すごく怒られた。

Hisako 2008/09/01 09:21
 「図書切符」だけでなく、「書籍切符」という言葉もあったのですね。いまは「図書券」もなくなって「図書カード」になってしまいましたが(笑)。
 ところで、今回のエントリーで私の名前が一字違っているのですが、『図書』9月号の平岡敏夫さんの原稿では、正しい表記になっています。念のために……。

とても怒られたような記憶だったが、改めて読んでみると怒っているような表現ではないか。よかった、よかった。でも、お会いしたらこのことをまずお詫びしようとずっと思っていた。しかし、それももはやかなわぬこととなってしまった。あ、また涙が出てきた。

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週刊金曜日』に平井玄氏による『パンとペン』の書評が出てた。