神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

長谷川利行の「カフェ・パウリスタ」

東京国立近代美術館で所蔵作品展「近代日本の美術」が12月19日まで開催中。「長谷川利行特集コーナー」では「カフェ・パウリスタ」を展示。ホームページに、

テレビ番組「開運! なんでも鑑定団」がきっかけとなり発見された、長谷川利行(1891-1940)の《カフェ・パウリスタ》(1928年)。長期間の修復を経てよみがえった姿の初お披露目です。《岸田国士像》や《タンク街道》(寄託作品)などの代表作もあわせ、9点を展示します。

とある。長谷川泰三『日本で最初の喫茶店「ブラジル移民の父」がはじめた−−カフェーパウリスタ物語』によると、利行の友人でもあった矢野文夫は、次のように語っているという。

一緒に駿河台下のカフエーパウリスタでコーヒーを飲んだのであるが、利行は一隅に十五号くらいのカンバスを画架に立てかけ一瀉千里の勢いでカフェーの内部を描いた。それは嵐のような筆勢であった。その時は三原色だけでなく、ガランスやエメラルドやブラックもふんだんに使用した