神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

SRの会と広瀬正

『SR MONTHLY』145号(1972年6月)の桂千穂「広瀬さんのこと」から。

八、九年前。長谷邦夫氏−いまやパロデイマンガの旗手−をカタラって、怪奇小説の同人誌を、もくろんだことがある。
最初だったか、二回目かの打合せのとき、現われたのが、広瀬氏だった。
(略)
その日、わたしたちは、怪奇文献の蒐集で名高いK・S氏を訪ねて、蔵書を拝見したり、ご馳走になったりして帰宅した。(略)
同人誌の計画は、そのまま立ち消えになってしまったが、広瀬氏とお目にかかる機会は、それからも、しばしばあった。
氏がSRに入会され、例会などには、わりとコマメに、出席なさったからである。まんまるい顔に、ふちの厚いメガネをかけ、どっしりした体を、四至本*1邸のハナレに落ちつけて、SFやミステリについて、愉しそうにしゃべっておられた氏の姿を、わたしはいまも、ありありと思い起こすことができる。
(略)
やがて、いつか氏は例会に見えなくなり、会も退かれた。

従来の著作年表には記載されていないが、広瀬は、『SR MONTHLY』62号に「ガムの生地」を、65号に「評論家のなり方について」を執筆しているという。広瀬正ネタが増えてきたので、カテゴリーを設けた。

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今月は、古本強化月間というか、黒岩比佐子さん強化月間。

◎展示スケジュール:
■6月1日(火)〜6月30日(木)
歌舞伎座グラフィックス----作家・黒岩比佐子の「古書の森」より>
・展示概要:明治期発行の木版役者絵入り『歌舞伎新報』、大正から昭和初期にかけての歌舞伎座の筋書、戦後の復興を記念して出版された『歌舞伎座』など、歌舞伎座をめぐるグラフィックイメージを集めました。
・場所:千代田区立図書館(千代田区九段南1-2-1千代田区役所)9階「としょかんのこしょてん」展示スペース
http://www.library.chiyoda.tokyo.jp/guidance/rarebookonlibrary35.html
・開館時間:月〜金10:00〜22:00/土10:00〜19:00/日・祝10:00〜17:00
・休館日:6月27日(日)
・お問い合せ先:千代田図書館 03-5211-4289・4290

■6月20日(日)〜6月26日(土)
<作家・黒岩比佐子が魅せられた明治の愛しき雑書たち----日露戦争・独歩・弦斎>
・展示概要:日露戦争当時の作家やジャーナリストたちは何を考え、どんな作品やメディアを創ってきたのか、戦争にどう対応したのか----。主に国木田独歩村井弦斎に関連するものを中心に、約百年前に登場した「戦争」「女性」「食」をテーマにした雑誌や書籍を展示します。
・場所:東京古書会館(東京都千代田区神田小川町3-22 )2階展示室 
http://www.kosho.ne.jp/honbumap/kaikan.html
・開館時間:10:00〜18:00
・会場受付では、黒岩比佐子氏の6月最新刊『古書の森 逍遙----明治・大正・昭和の愛しき雑書たち』(工作舎)と、既刊著書(著書は全てサイン本)及び関連書を取り揃えたミニ・ブックコーナーを設置いたします。
スペシャル・トークセッション
黒岩比佐子(予定)+岡崎武志(古本ライター) 
日時:2010年6月26日(土)午後2時〜午後4時
場所:東京古書会館7階会議室
料金:1000円
詳細:工作舎ホームページ「古書の森 逍遙」コーナーで随時更新
http://www.kousakusha.co.jp/DTL/kuroiwa.html
・お問合せ先:黒岩比佐子サポーターズ03-3533-7051(工作舎気付)
saturn@kousakusha.co.jp

◎ブックフェアスケジュール:
■6月14日(月)〜7月中旬
《作家・黒岩比佐子が読む明治ワンダーランド》
・場所:三省堂書店神保町本店(千代田区神田神保町1-1)4階・上りエスカレーター前コーナー
・開店時間:10:00〜20:00 (期間中休店日なし)
・お問合せ先:三省堂書店神保町本店03‐3233‐3312
http://www.books-sanseido.co.jp/shop/kanda.html

■6月20日(日)〜7月下旬
《作家・黒岩比佐子がみるニッポン食道楽》
・場所:東京堂書店ふくろう店(千代田区神田神保町1‐1)
・開店時間:10:00〜20:00 (期間中休店日なし)
・お問合せ先:東京堂書店神田本店03-3291-5181
http://www.tokyodoshoten.co.jp/

*1:大伴昌司、本名四至本豊治。