神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

尖端的な森江書店

芳賀徹先生が館長を務める岡崎市美術博物館が、昨年2月から3月に開催した「あら、尖端的ね。」展の図録に、関東大震災後、バラック装飾社が手がけた東條書店やマヴォが手がけた森江書店の写真が載っている。東條書店については、既に言及したことがあるので、今回は森江書店の話にしよう。
『昭和十年版全国書籍商総覧』によると、

森江書店 森江英二 [住]本郷区春木町二丁目二
氏は明治七年十月二十八日芝区栄町に生る、同二十年麻布区飯倉町森江書店に入り店主森江佐七氏の薫陶を受け、同二十六年その人となりを認められて同家の養嗣子として入籍す、三十五年八月現在地に同書店を開業、爾来氏が不断の努力と明敏なる商才とにより店業著しく進展し現在に至る、市電本郷三丁目停留所前に美麗なる洋式店舗を構へ毎日二百余名の来客に応接して古書、漢書並に仏書を販売すると共に、主として仏教書を出版し既刊書目は既に十数種に及べり、読書に趣味を持つ。

麻布区飯倉町の森江佐七(明治14年9月23日生)の森江本店の記載もあるが省略(なお、「大震火災に遭ひて多くの蔵書、紙型を焼失、残存するものとしては僅かに木版八十余点のみといふ」とある)。東條書店については、昨年7月27日

(参考)「http://www.sainet.or.jp/~junkk/mavo/rihatu.htm

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洋泉社ムック『筒井康隆の「仕事」大研究』に小谷野敦「禁煙という名のファシズム」を発見。追記:「断筆解除後の作品」も書いてた。

筒井康隆の「仕事」大研究 (洋泉社MOOK)

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