帝国図書館時代の書籍の納本率がどのくらいだったかは知らないが、見たい本に限って所蔵していないのを不満に思ったことがある人も多いだろう。『読書之友』2巻4号(大正2年4月)所収の「納本せし書物の始末」で、内務省図書課員がこんなことを語っていた。
出版物は総て出版の三日以前に二部宛を内務省の図書課に納本するやうに定められてある。(略)二部宛送附して来る書籍は此の如く図書課で永久に保有し他の一部は上野の帝国図書館に分与して遣ることになつてゐるが然し稀れには二部とも必要なる場合もあるから其麼折(そんなおり)には図書館には分たぬことになつてゐる。
図書館に交付された後に紛失したのかと思っていたら、そもそも内務省から交付されていなかった本もあったのだね。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
今週の黒岩さんの書評は、『高山寺蔵 南方熊楠書翰』(藤原書店)。「やはり南方熊楠はただ者ではない!」とあるが、薀蓄が多すぎて読みづらい南方の書簡集を通読できる黒岩さんこそ、ただ者ものではない!!(笑)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
ジェレミー・マーサー『シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々』(河出書房新社)が面白そう。林画伯も泊まったことがあるかしら。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
円満字二郎『常用漢字の事件簿』(NHK生活人新書)も出てた。黌門客氏がチェックしてくれるであろう。