神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

戦時下の金尾文淵堂

金尾文淵堂の金尾種次郎については、石塚純一『金尾文淵堂をめぐる人びと』に詳しい。しかし、戦時中の動向についてはあまり記述がないので、補足しておこう。金尾文淵堂は、戦時中の企業整備により、大蔵出版(株)、朝日書房、甲子社書房、厚徳書院、光融館、国際情報社、山喜房仏書林、大法輪閣真宗典籍刊行会、大正大学漢訳対照辞典刊行会、中山文化研究所、森江書店、中央仏教社、東京帝大仏教青年会と統合し、教典出版(株)(代表者:木村省吾)が設立されている*1。また、『図書館雑誌』36年5号(昭和17年5月)の「彙報」欄によると、金尾種次郎(書籍商、住所:東京市麹町区五番町一二)は、日本図書館協会の通常会員として入会している。紹介者は、森本謙蔵。この森本は、明治大学図書館司書長である。日図協には直接図書館と関係がなくても入会はできるようだが、金尾と明治大学図書館とは何か関係があったのだろうか。

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往来座通信」の2008年9月15日に「私は誰にも負けない歴史オンチなのだが、縁あって明治・大正期の思想に関する事を研究テーマにしている。最近だと神保町系オタオタ日記さんの7月31日記事に出てくる固有名詞(多賀羅亭・『新仏教』・高島米峰・境野黄洋・広井辰太郎・堺利彦・菜食・「ローマ字論」etc)がまさに研究対象にど真ん中に関係していてとても動揺してしまった。」とある。
この「なつき」さんとは、どういう人だろう。

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あべの古書店のブログ「本道樂」が始まっていた。→「http://abenokoshoten.eshizuoka.jp/

*1:福島鑄郎編著『戦後雑誌発掘』による。