神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

神戸市の後藤書店

三宮のセンター街を歩くと、何か欠けている気分がするようになった。そうだ、後藤書店がないのである。
2008年1月に閉店した後藤書店。『現代出版業大鑑』(昭和10年8月)*1によると、

後藤書店 後藤和平 明治28年2月12日生 神戸市葺合区熊内橋通一の六 神戸市生
小学を卒えるや直ちに独逸領事館に給仕として勤務したが、十八歳の時に斯業に志し、北長狭通六丁目に後藤書店を開業。
大正2年、当時市内一流の書店として聞こえた久保昌栄館の主人没後、同老舗を譲り受けて継承。
同6年現在地に支店を開設。
同8年本支店を統合し、今日の業礎を築いた。
新古書籍雑誌及び小中学参考書の販売店として夙に盛名がある。
昭和8年公認神戸古書籍商組合長に就任。
フク子夫人との間に二男三女。

「二男」とあるのが、兄の正夫氏と弟の昭夫氏のようだ。
『六十年史』(兵庫県古書籍商業組合)などには、明治43年開業とあるが、上記では45年開業。

サンパル古書のまち→ジュンク堂→後藤書店→あかつき書房→ジュンク堂丸善海文堂書店→黒木書店といったコースをながした人も多いだろう。

(参考)朝日新聞2007年12月14日

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誰ぞの古本活動に追加した。体が幾つあっても足りなそうである。

*1:『出版文化人名辞典第3巻』