神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

谷沢永一と晶文社の小野二郎

谷沢永一の二冊目の著作『近代日本文学史の構想』(1964年11月)は、晶文社から刊行。その経緯について、谷沢は『運を引き寄せる十の心得』(ベスト新書)で、

小野二郎の企画能力というのは、大変なもので、僕は、晶文社の本は全部買っているし、小野二郎の存在も当然分かります。後ろに、小野二郎への感謝の言葉が書いてありますから。「ああ、そうか、晶文社は、奥付の中村勝哉ではなくて、跋文に書いてある小野二郎なんだな」ということは、僕の頭に鮮烈に残っていました。
その小野二郎から、昭和三十七年の秋でした−後に三十九年に本が出るんですが−「今後あなたの本を次々とわが晶文社で出したい」ということを綿々と書き綴った手紙が、ドサッときました。阪神大震災でいろんな物件が全部失われまして、今、手元に残っていないんですが、あれがあったら、私の宝物です。

次々と出るはずだった谷沢の晶文社本だが、二冊目に予定していた近代日本文化史がプレッシャーとなり、谷沢は長くうつ状態となり、晶文社本は一冊で終わった。

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銀花』最終号が出てる。全号の総目次付。

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読売の「人生案内」の「できちゃった婚」に驚く人に驚く(「http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/danjo/20100218-OYT8T00259.htm」)。古風なわしでも、今時驚かないが。しかし、この「人生案内」はおもろい相談を優先的に採用している節があるなあ。