神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

「どりこの」の時代 

戦前大日本雄弁会講談社から発売されていた「どりこの」については、石塚純一氏が、「「どりこの」の謎 薬と印刷物」(『比較文化論叢』22号)を書いている。「どりこの」そのものついては、それほど詳しいことは書かれていないが、講談社からは他にも「パミール」という目薬*1も販売していたとか、平凡社も戦前薬を販売していたという。

この「どりこの」については、昨年10月8日に私も言及したが、佐藤先生の『『キング』の時代』にも出てました。同書によると、野依秀市の『実業之世界』における講談社批判キャンペーンの一環として、

昭和6年8月号 「嘘八百宣伝の「どりこの」征伐」ほか「どりこの」批判10本
    9月特集号 「大衆を愚弄し切ったるインチキ「どりこの」総攻撃」ほか「どりこの」批判6本
   10月特集号 「成分表を看板に世人を瞞着する奸手段」ほか「どりこの」批判2本
   11月号 「分析表を悪用した「どりこの」の正体」ほか「どりこの」批判3本

が掲載されたという。

(参考)「どりこの探偵局」は、講談社に保存されていた「どりこの」を味見している。黒岩さんにも、「タラコン湯」の現物を発見してもらい飲んでもらわねば(笑)

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羽鳥書店まつり」は二日目。この寒さの中、どれだけ人が集まるのかと思っていたが、昨日はものすごい人気だったようだ。→「http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20100211

・2月11日(木・祝) 12日(金) 13日(土) 14日(日) 11時〜16時
駒込大観音光源寺境内にて

北方人」氏、「はほへほ」氏も参戦されていたようだ。

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サライ』3月号は、「サライの東京散歩」特集。巻頭エッセイの小林信彦人形町―新旧混在の町」とか、「発車オーライ! はとバス日帰り旅行」(案内人 坪内祐三西加奈子)とか。わしも、はとバスは乗ったことがないような気がする。

*1:東京大学総合研究博物館画像アーカイヴス 日本の新聞広告3000」(東京大学総合研究博物館画像アーカイヴス 日本の新聞広告3000(明治24年-昭和20年))の「註釈」で検索すれば、戦前の「どりこの」の新聞広告が見られる。