神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

オルコットに感化された伊勢の坊さん


ニコライの日記*1には、オルコットへの言及が数回あるが、そのうちの一つを。

明治28年10月12日 伊勢の坊主が伝教学校に入れてほしいと頼んできた。かれはオールコット師[ヘンリー・スティール・オールコット。神智学協会設立者]と熱狂的な仏教徒のイギリス人艦長の話を聞いたと書いている。それで仏教が復活すると考えていたが、いまは間違えていたと悟り、キリスト教こそが将来性があるとわかったので、かれは伝教者になりたいと言う。

注:[ ]は、翻訳者及び監修者による注記。


オルコットは明治22年、24年の二回来日しているが、この坊主は講演を聴いたのだろうか。


追記:ma-tango氏の教示によると、「イギリス人艦長」は『大アジア思想活劇』にも出てくるフォンデスの可能性があるらしい。明治維新前後二十年以上日本に滞在し、明治26年再訪した人物で、英国の海軍士官だったという。

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『国文学 解釈と鑑賞』の1月号を見てたら、2月号(芥川特集)の予告に、小谷野敦「「羅生門」は名作か?」があがっていた。


野性時代』1月号に国会図書館主題情報部のおにいさん(おじさん?)がでてた。
あっ、内澤旬子さんの新連載「もう一周! 世界屠畜紀行」を見るのを忘れてた。

*1:『宣教師ニコライの全日記』。引用は第4巻。