神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

北京近代科学図書館員菊池租


「太田宇之助日記」*1には、元北京近代科学図書館員で、国際文化振興会調査部に属する菊池租らしき人が出てくる。

昭和20年2月17日 国際文化振興会に、近日打合せの為めに帰国する菊地君を訪ふと、海軍報道部の援助月五十万元を得て、支那人獲得の為めに小集会や月二冊のパンフレットを発行することになったといふ。既に戦局の緊迫にて中国人の腰が浮いてしまってゐる時に、かゝる文化的な工作を初[ママ]めて何の効果があるか。


この「菊地[ママ]君」だが、芝崎厚士『近代日本と国際文化交流−国際文化振興会の創設と展開』(有信堂高文社、1999年8月)に昭和17年国際文化振興会調査部職員(前北京近代科学図書館員)菊池租を北支に派遣とある菊池ではなかろうか。


誰ぞも言及してた人らし。「http://d.hatena.ne.jp/shomotsubugyo/20060321/p2
(参考)北京近代科学図書館長山室三良については、2006年10月1日


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週刊ポスト』に高橋輝次/装丁・林哲夫『古書往来』(みずのわ出版)の書評(川本三郎)あり。
古書往来

*1:5月31日参照。