神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

兎屋誠の偽閉店セール(その2)


兎屋誠は本格的な「オオカミ少年」だったようだ。以前紹介した偽閉店広告の後にも「閉店」セールを宣伝していた。織田久『広告百年史 明治』によると、『東京日日新聞明治21年3月1日に、

驚天動地兎屋書籍店イヨイヨ廃業広告
(略)来る四月三日限断然書籍店を廃して出版店に改むることに決定仕たてバそれまでには是非に店中現存の書籍を売り尽くさねばならぬ次第に御座候故に今度ハ反古紙同様の直[ママ]段を以て片パシから売り尽し可申候(略)


偽閉店セールを一回だけでも罪は重いが、二度もやっていたとは。しかし、真に受ける人はいただろうか。
もっとも、書籍店の閉店は本当で、出版業に専念したかもしれないが。


(参考)4月25日