神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

有閑マダムになれなかった田中貴子


別冊宝島』322号(1997年7月)は、「学問の鉄人」特集。国文学の注目研究者一覧の中世部門の中堅として、当時梅花女子大学文学部助教授だった田中貴子先生が出ている。研究内容の紹介は、

旧来の文学研究ではなく歴史との関わりで文学を問い直す。仏典など宗教的素養は卓抜。悪女論などフェミニズム批評も鋭く、と同時に古典を現代の課題に引き寄せて紹介する優れた啓蒙家。


となっている。面白いのは、「研究者の素顔」というアンケートで、


【一番楽しいこと、興味は】 一緒に暮らしている猫と遊ぶこと。猫は何度見ても飽きない、興味深い対象である。


【研究者にならなかったら】(たぶん)有閑マダム。


研究者にならなかったら、「有閑マダム」になっていたかもしれないなんていう味のある回答ができる田中先生。猫は好きだが、猫猫の相手はあまり好きではないようだ。体調がお悪いそうだが、早く回復して、トムとジェリーのように、猫猫先生と仲良く(?)喧嘩してほしいものである。


(参考)田中先生のブログ「夏への扉、再びーー日々の泡