昨年創立100周年を迎えた日比谷図書館。開館までには、ちょっとしたトラブルがあったようだ。ジョン万次郎の長男中浜東一郎の日記によると、
明治41年4月1日 夜西次郎、秀俊来り曰ふ。日比谷公園内に建築中なる府[ママ]立図書館受負大工高木(大政)は、昨夜支払ひたる金四千円を持ち、職人に手間を払はず、何れへか逐転[電]したりと云ふ。本日より直轄工事を為すことゝせり。多分金を要するものならんに付、金を借りたしと。
6月30日 午前秀俊来り、西次郎の為めに金弐千円を貸し与へ、且興業銀行五千円の手形の裏書を為す。
9月29日 終日在宅、西次郎来り、金子一部を返却し、曰く、東京市の図書館を築造受合ひたるに、此程落成したるも凡六千円の損失なり。然し、丸太、替板等千五百円位の品を残しあり。且つ、右築造は大に広告となり、他の建築を申込み来りたれは、追々には利益あるならんと云ふ。
西次郎、秀俊は共に東一郎の異母弟。ごたごたした図書館建設だが、この年の11月に開館。本年7月、千代田区へ移管するという。さらば、東京大学、じゃなかった、さらば、東京都立日比谷図書館。
(参考)記念イベント→「http://www.library.metro.tokyo.jp/15/15182.html」
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ロバート・キャンベル先生による「Jブンガク」が始まるらしい。→「http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&textCategoryCode=09463」
ありゃ、井上祐子『戦時グラフ雑誌の宣伝戦 十五年戦争下の「日本」イメージ 』 は、黒岩さんではなく、井上寿一氏による書評だった・・・