神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

戦後も存在したベルグ書房


南田辺のベルグ書房については、昨年4月23日に言及したけれど、宮本常一の日記によると、同書店は戦後も存在している。

昭和20年3月3日 途中南田辺のベルグへよつて見る。あまりいいものは出てゐない。『西洋美術の知識』がめぼしいものであろうか。はなしてゐておそくなる。門脇へ行かうと思つてその方をまはつて見たがしまつてゐた。


    5月26日 焼けた町をかへりベルグへよつて見ると休んでゐる。


    7月6日 南田辺のベルグへよつて見る。大分本が出てゐる。この本屋は相当に本が出る。そしてよいものがある。20円ばかり買ふ。


    8月26日 午后3時すぎまで雑談しかへりに暁やベルグへよつて本を買ふ。


    9月23日 ベルグへよつて本を二三冊買ふ。


空襲による焼失は免れたようだが、この後の消息はたどれない。敗戦後の混乱期を生き延びることはできなかったか。黒崎書店さんなら、行方を知っているかしら。


(参考)「http://sumus.exblog.jp/6774198/」、「http://sumus.exblog.jp/9298295/

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東京国立博物館では、来年1月10日〜3月8日、「慶應義塾創立一五〇年記念・未来を開く福澤諭吉展」を開催。


平山洋福澤諭吉』については、「http://blechmusik.xrea.jp/d/hirayama/h80/

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12月6日の「男装の麗人 川島芳子の生涯」、一応見るか。