見逃していたが、『岡本綺堂日記・続』には松居松翁の霊気術が出ていた。
昭和3年8月7日 額田が来て、おえいの足をおさへる。松居松翁君なども頻りに宣伝してゐるもので、片手で病人の患部を押へてゐれば自然に治癒するといふのである。
8月8日 六時ごろに額田が来て、今夜もおえいの足をおさへる。これは霊気法といふのださうである。
11月28日 十一時過るころに松居松翁君が来て見舞物をくれ、わたしの病気を治癒するために頭や腹をおさへてくれる。かの霊気術である。松居君は午後一時ごろまで話してゆく。
「額田」は額田六福。
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