下山事件に関与したとされる亜細亜産業。その前身はアジヤ産業といったという。柴田哲孝『下山事件』には、アジヤ産業前で撮った社員の記念写真が掲げられ、次のように説明されている。
背景の左右には、二枚の看板が写っている。右側に「聖戦技術協會 アジヤ産業○○○」の文字*1。左側には「立入嚴禁 陸軍省○○○」と読める。このことから戦時中の亜細亜産業が、陸軍関連の軍需産業であったことがわかる。
聖戦技術協会！亀井貫一郎が理事長を務めた協会ではないか（一昨年2月6日参照）。そうだとすると、柴田氏が「残念ながら現在のところ、亜細亜産業と七三一部隊を関連づける確証は存在しない」とする謎は解けることになる。
*1:「聖戦技術協會」の文字は、「アジヤ産業○○○」の右肩に小さな文字で付されている。
