神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

中田邦造と横山重


日比谷図書館中田邦造による図書買上げ事業で、反町茂雄が購入書籍の評価を担当したことは、反町の「猛火の下の古書を救った人」(『日本の古典籍』所収)に詳しい。その中に、昭和20年3月中旬から4月10日までに購入した主な大口の文庫の名と買入れ価格があがっている。三番目に「横山文庫 六〇、〇〇〇円」とある。これは、横山重だろうか。一昨年7月5日に紹介した横山の『書物捜索 下』の記載では、評価額八万円で、かつ、結局買上げとはならなかったとあり、食い違う点もあるが、どうだろう。また、「根も葉もない妄想」になったかしら(笑

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村上宣寛『心理テストはウソでした』(講談社+α文庫)。元版は誰ぞが言及していた気がしたが、見当たらない。勘違い?

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『本の話』8月号の「文藝春秋8月の本/担当編集者から一言」に黒岩比佐子『歴史のかげにグルメあり』(文春新書)。「美食あり、菜食あり、食道楽あり、シャンパンシャワーあり、読んで美味しい日本の近代史のフルコースです」という。今月の岩波新書むのたけじ、(聞き手)黒岩比佐子『戦争絶滅へ、人間復活へ――93歳・ジャーナリストの発言』)に続く新著の刊行。「シャンパンシャワー」の話は、書物奉行氏がわしに対するワナとしてしかけた一箱古本市で、黒岩さんが拾ったある本から得たネタに基づくもの。一箱のかげにあったワナは失敗したが、黒岩さんへのプレゼントとなった。