出久根達郎「続・作家の値段」によると、谷崎潤一郎の限定私家版『細雪』上巻の相場は、「署名入りで二十万から二十五万円。署名なしだと、十五万から十八万円かな」という*1。さて、この限定私家版の昭和19年刊行時の寄贈先について。川端康成の日記によると、
昭和19年12月20日 (略)昨日、鎌倉駅へ行く途中、小宅訪問の小島政二郎氏に出会ふ。谷崎氏より寄贈の細雪余に見せんとて携へられしを借り、往復車中、帰宅後、深夜警報中、寝床の中[にて]等にて、朝四時読了。為に故園執筆休んでしまふ。
20年1月9日 企比(ママ)ケ谷小島政二郎氏に寄る。潤一郎の細雪返す。
凡例:[ ]は、著者が一旦書いて消した部分を示す。
小島政二郎に一冊渡っていたのだね。
なお、川端が『文藝』に連載していた「故園」は、結局未完のまま終了。『細雪』を読んだせいか。
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高校時代、ほげほげとしていた(今もしてるってか・・・)私と違って、谷崎とか大江を読んでいた友人は、KOの文学部へ行ったが、よく考えたら黒岩さんの後輩ではないか。
「家政婦は見た!」シリーズもいよいよ明日ファイナル。全26回というが、もっとあったような気がするね。なぜか誰ぞがよく見ていたらしい。