神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

ファッションとしてのエスペラント


内田魯庵辰野隆エスぺランチストだったらしい。
秋田雨雀の日記には、

大正4年5月12日 今日、内田魯庵氏からエスぺラントについてよほど熱情的な手紙を送ってきた。氏もエスペラントをやられるそうだ。


とある。また、『エスペラント便覧』所収の「日本エスペラント運動年表」の大正8年の欄に、

JEA加入者、青年学生層にひろがる(辰野隆、川原次吉郎、南英一、川上理一、小野俊一、田辺尚雄、富松正雄ら)


とある。辰野はJEA(日本エスペラント協会)に加入していたのだね。従来の年譜には記載されていないね。



かつて、カート・ヴォネガット(だったっけ?)は、1930年代アメリカにおいて共産主義はファッションだったと喝破したが、わしは、大正期日本においてエスペラントはファッションだったと叫ぼう。


(参考)市河彦太郎大正8年にJEAに入会(『日本エスペラント運動人名小事典』)

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『yomyom』第6号の有吉玉青さんの体験記「本は有機的工芸品だった」は、内澤旬子さん指導による革装本作り。