戦前期日本におけるトンデモ世界の巨人の一人*1、酒井勝軍は昭和15年7月死去。主宰していた『神秘之日本』は同年11月に追悼録として終結号を発行。その中に「弔問弔詞を賜はりたる御芳名」があって、巖本善治や押川清(春浪の弟)の名前もある。もちろん竹内文献関係者の名前は多く、教祖の竹内巨麿のほか、山本英輔*2、上原清二、中山忠直*3、入来清彦*4、木村哲郎*5といった名前もある。その他、左近義弼、小田秀人、内田文吉*6、酒井温理*7といった名前も見える。唯一肩書きを付した人名がある。
三條市立図書館司書 渡邊清吉
トンデモない図書館員だったのかすら。
(参考)渡邊清吉「栗ヶ岳の神秘」(『神秘之日本』第5号、昭和12年2月)
拝啓神秘之日本。本朝入手まるで吸ひ付けらるゝ如く溢き挙る感激をおさえて一気に拝読を了しました。(略)前の秘史に示されたる我郷土大殿道神の項にある栗ヶ岳に就き明年は更に登山の上その跡蹟の一片なりと発見致さんと決心を致して居ります。(略)/略/図書館にある考古学的、民族研究的の書籍は先生の本とは大いに方向を異に致して居る為時々自分の確信まで動揺致すことがあります。/(略)自分は本年四十歳。