独歩にオカルティックな要素はないのかと思っていたら、中桐確太郎の「早稲田時代の獨歩」(『趣味』明治41年8月号)に次のような記述があった。
催眠術の研究などもやつた。突然に大きな声をして「其処は開かない!」といふと、弟の収二君が幾ら開けようとしても開かないなどゝいふ事もあつた。これは東京で収二君と一緒に下宿してゐた時の事です。
独歩が収二と同居していたのは、明治25年6月〜26年9月を始め、何回かあるが、いずれにしても明治20年代の話と思われる。独歩はどんな催眠術関係の本を読んだのだろうか。
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「オウジのいぬまに新宿展」(笑)と思ったが寒いのでやめた。
安藤礼二『近代論 危機の時代のアルシーヴ』(NTT出版,2008年1月)に、ma-tango氏の論文への言及あり。