瀬戸義直(せとよしなお)という人を『日本近代文学大事典』で引くと、明治22年2月26日生、大正13年6月15日没の翻訳家とある。大正2年早大英文科卒、婦人画報記者もつとめたが、海外文藝の紹介研究に貢献したという。日夏耿之介とも親しかったようで、「假面に集つた人々」(『読売新聞』大正7年10月4日『日夏耿之介全集第8巻』)には、
『假面』は最初『聖盃』と名付けられて、大正元年の歳暮に其の創刊号を出しました。初めこの雑誌を発刊する相談をしたのは、今早稲田大学に居る矢口達君と、婦人画報社に居る瀬戸義直君とでした。(略)其の当時吉江孤雁氏には学校の関係もありましたので種々助言して戴きました。(略)/(略)/廃刊になつたのは、大正四年の六月です。足掛け三ヶ年に亙る活動でしたが、最初は瀬戸君が次が松田君に最後の一年は伊東君が編輯の任に当つてくれました。
「松田」は松田良四郎、「伊東」は伊東六郎。坪内逍遥の日記に瀬戸が出てくることは、昨年12月18日参照。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-