金尾文淵堂が『仏教大辞典』の予約金を集めながら、明治40年7月の刊行を延期し、41年8月以降に倒産したことは、石塚純一『金尾文淵堂をめぐる人びと』に記されている。また、同書によると、40年10月7日の『万朝報』が文淵堂の窮状や予約金が1万9千円に達していることなどを伝えているという。
外骨の『滑稽新聞』第148号(明治40年10月5日発行)の「管城文庫」に、「金尾文淵堂の再破産」として「松村文海堂小僧」という人の投書が掲載されていた。
「金尾思西君」などゝ大阪のヘボ蚊士共に煽てられて、売れもしない本を澤山出版して大損をした揚句、本屋仲間に散々迷惑を掛けた上各地から集めた予約金をも費消して終には東京へ逐電した金尾文淵堂主人は、又も東京で二萬円ばかりの借金を拵へ、愈々閉店の悲境に陥つてゐるさうだ、定めて今回は佛教大辞林[ママ]の予約金をも取ッ放しにするであらう(後略)
この「松村文海堂小僧」は、第149号(明治40年10月20日発行)でも「佛教大辞典は如何なるか」として文淵堂が破産に瀕していることを投稿している。
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昨日は「ハチクロ」(ハチミツとクローバー)を見逃した。原作はもちろん読んでいないけど。「あすなろ白書」を越える出来かしら。