神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

早稲田よい処、目白を受けて魔風恋風そよそよと


『滑稽新聞』151号(明治40年11月20日)中の「鋏と糊」は『神戸新聞』を転載している。

・星菫党の本部 
(前略)試みに俚謠子の歌ふ所を聞け「早稲田よい処、目白を受けて魔風恋風そよゝゝと」多言するを須(もち)ゐず、此一首中に早稲田の特色は、実に余薀なく悉されて居る(中略)実際女を口説く手際に到りては、早稲田学生の独特の擅場である、此一点に至りては、赤門連などは、梯子掛けても、早稲田に企及することは、迚(とて)もゝゝである。(中略)女子大学を筆頭として、小石川、牛込麹町に散在する女学校は、先づ早稲田の勢力と云つて差支えない、何と云つても、今日赤門其他と相対峙して、帝都の式部を三分して其一を保つものは早稲田である。


東大よりも早稲田の方がもてていたのだ!
ところで、なぜ神戸新聞が早稲田ネタと思っていたが、当時神戸新聞には国木田独歩の弟収二が在職していたから、もしかしたら収二が書いたのかも。もっとも、省略した部分には早稲田の学生の「口説く手際」を揶揄しているから違うかもしれないけど。

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来年は「国木田独歩没後100年」で『編集者 国木田独歩の時代』(角川選書)も刊行されたし、ゆかりのある早稲田大学、渋谷区立白根記念郷土博物館・文学館、武蔵野市立吉祥寺美術館とかで展覧会を開催しないかしら。