神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

「同情するなら金をくれ」と、坂本紅蓮洞言い


奇人と言えば、この人も挙げておかねば。グレさんこと、坂本紅蓮洞。同じく奇人として知られる宮武外骨の『スコブル』14号(大正6年12月)の「地獄耳」によると、

▼例の坂本紅蓮洞は竹本綾之助方の家庭教師に成つて、息子に数学を教へて居たが、それも縁切れになつたので、昨今は木賃宿の帳付けに成つて居るさうであるが昼のヒマな間には、相変らず知人間を無心合力に廻り、小山内薫からは五十銭、小野秀雄からは三十銭貰ふ事に定まつて居り、其外は十銭でも二十銭でもお心任せに従ひ、今は都合が悪いとハネられる先では「それぢやア電車の切符を一枚」といふ憫れな窮途に彷徨して居るさうな


坂本が、長谷川時雨の甥仁の家庭教師だったことは知られているが、他にも家庭教師をしていたようだ。

参考:2月28日


追記:『小説トリッパー』秋号の永江朗「永江堂書店 〈境界線〉を旅する10冊」に内澤旬子『世界屠畜紀行』もあり。


猫猫先生も執筆したことがある*1文源庫のオンデマンド雑誌『遊歩人』は、「資金を提供してくれていたコニカミノルタ社の担当者が異動になった影響で、資金提供が半額となり、これに伴って今後は原稿料を必要としないエッセイや記事のみの、スケールを縮小した雑誌となるとのこと」(「筒井康隆氏についての・・・」参照)


講談社現代新書の相原博之『キャラ化するニッポン 』を見る。何かタイムリーというべきか。

*1:本年7月号