神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

ある帝国図書館員の死


大正5年3月5日の『東京朝日新聞』を見ると、

●昇降機で圧死▽上野図書館の給仕
(前略)上野帝国図書館給仕安田富士雄(十七)は三日午後十時頃同館内にて昇降機にて書籍を運搬中過つて同機に挟まれ頭部に重傷を負ひ直に(中略)関野病院に入院治療中の処午前三時十分遂に死せり同人は郁文館中学校三年生にして苦学をなし居る者なりと


給仕と言うから、食堂の職員かと思ってしまったけれど、書籍の運搬をしていたのだね。現在でも昇降機の死亡事故が起きるくらいだから、昔はよくある事故だったのかもしれないね。苦学生だった帝国図書館員に合掌。