神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

催眠術師がいっぱい


『変態心理』の催眠術革新号は大正9年10月発行。大正12年三村竹清が読んでいた*1

大正12年2月4日 夜 変態心理之催眠術革新号をよむ 大[ママ]霊道たの大本教たのを罵り 催眠術屋をこなしてゐれと 古峡さんも催眠術業らしい処が大分見える(略)
明治四十二年に西村春次が東京朝日新聞記者として都下之催眠術師を遍歴せし記事を見るに 竹内章 五十嵐光龍 森下幽堂 岡本昆石 古屋鉄石 山田隆一郎 鈴木楢翁 真島丹梧之諸氏也 幽堂は辰之助と称し 青山南町にて医学士北畠孝夫と与に心理治療研究所を開きしか 青山警察署長と確執して下谷稲荷町へ移り其後如何せしや 山田隆一郎は山口三之助之門下にて 中央会堂に看板を出し 基督教の人也 本江元町に居たりしか 静岡へ帰られし由昆石翁かたれり 古屋鉄石は今も琴平町にて若き女なとを雇ひ置き中々巧ミにやつて居る由也 昆石翁は米国之雑誌をとりて自得し 其頃西久保ニ居て隣之明地に遊へる子供に試ミて 遂に看板をかけたる由也


わっ、催眠術師がいっぱい出てきた。
「西村美次」は、西村真次の誤記ではないか。


参考:「電気的真丹後蝸牛報


追記:今月、吉川弘文館の歴史文化ライブラリーから円満字二郎『昭和を騒がせた漢字たち―当用漢字の事件簿―』という本が出るみたいね。


坪内祐三『四百字十一枚』(みすず書房)の「あとがき」で書肆アクセスの閉店について言及していた。

*1:『演劇研究』30号