谷崎潤一郎の無名時代の知り合いとされる曽野俊輔は、宮嶋資夫の『遍歴』に出てくる。
河上肇の『社会問題研究』*1が出てゐた頃、私が友人曽野俊輔に貸したところ、曼魚は慌てて仲田勝之助からそれを借りて机の上にのせた。そして曽野に、深川でこれを読んでゐるのは、君と僕位なものだぜ、と言つたと曽野は笑つて語つた。
宮川曼魚も、谷崎、宮嶋と共に辻潤後援会のメンバー。何となく曽野周辺の人間関係がわかってきた。
追記:宮川は明治19年3月日本橋小網町生、仲田は同年1月神田生、宮嶋は同年8月四谷伝馬町生、谷崎は同年7月日本橋区蠣殻町生。ふむ、ふむ。
ハヤカワ・ミステリ文庫のジョン・ダニング『災いの古書』を見る。「古書店主クリフ」シリーズ第4作。第1作からブックオフで拾って読もうかと思ったこともあるが、なぜか未達成。やはり小説はあまり読む気がしない。
『編集会議』9月号には下北沢の「古書ビビビ」が登場してた。