ハウスホーファーの『太平洋地政学』(大空社、2005年5月)中の参考資料Ⅰ、クリスティアンW.シュパング著/石井素介訳「カール・ハウスホーファーと日本の地政学」*1によると、
また、ハウスホーファーの著作も、すでに早くから書評の対象になっていたことは、大阪朝日・東京朝日の特派員であったオカノウエ(M.Okanouye)の1926年12月21日付けの書簡が示している。その中で彼は、ハウスホーファーの著書「東アジアにおける自由の闘い」を持っており、「今週の終わりには、その書評を日本に送るつもりです。(略)あなたの新しい著書も日本で普及することになるでしょう」と述べている。(略)なお、ハウスホーファーは、このような題の著書も編書も出していないので、恐らく彼は、ハウスホーファーが共編者となっている「自己決定の地政学について」(1923年)のことを言っているのだ、と受け取っても良いであろう。