神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

東洋精神研究所と諸岡存

『右翼事典』(双葉社)の巻末に「右翼・民族派運動年表」というのがあって、昭和19年10月21日の条に「諸岡存、四王天延孝等反ユダヤ主義の大直会設立」とある。前から、この諸岡存って何者だろうと思っていたところ、『戦時下日本文化団体事典』第3巻(大空社、1970年7月。底本:『日本文化団体年鑑 昭和十八年版』)に名前を見つけた。


同書(昭和17年11月現在の調査)によると、東洋精神研究所という団体があって、


所在地:東京都渋谷区金王町七五
役員:理事長医博諸岡存
組織:会員組織(会員一五〇、大東亜各地に支部あり)
昭和十六年度主要事業:一.救世軍を打倒解散せしむ ニ.パーマネントを廃しみづらの提唱 三.新生活運動玄米食の普及、農村と都市の融合一致 四.各種東亜の問題に関し度々会合研究せり(学中問題、楠公) 五.各地同志と連絡大政翼賛運動の達成に努力す


役員の中には女学校長河口愛子という名前もあった。調べてみると、明治4年10月生まれ、昭和34年9月没。小石川高等女学校(現、文華女子高等学校)創立者。当時、同校の生徒ははどんな髪型だったのかしら・・・


追記:『右翼事典』の「年表」には、もう一つ気になる記述がある。昭和13年の欄に月日不明とし、「鈴木寿雅、仲小路彰、高嶋辰彦等、皇戦会結成」とある。「鈴木寿雅」とは、スメラ学塾、世界創造社、日本世界文化復興会などの関係団体を探っても、見当たらない人物。謎だ。
レファ本・レファツールは教えただす!」って・・・。本当だ、「皓星社雑誌記事索引<執筆者検索フォーム>」でヒットしただすよ。