国木田独歩のもう一人の遺族を野上彌生子の日記*1に発見した。
昭和8年2月14日 四時うちを出る。中川一政の誕生日のおよばれ。(略)
客は幸田さん、鹿島土浦夫妻、野島夫人、中川の弟妹、千田夫妻、それに今日パリから帰つたと云ふ一寸岩倉さんににたかほの春陽会々員その他、あとから石井ツル吉[ママ]と木村荘八。(略)国木田独歩の末子だと云ふ美術学生が書生のやうに入り込んでゐておカン番をした。
パリから帰国した春陽会々員とは、おそらく鳥海青児(ただし、当時はまだ会員ではない)。
野上夫妻は、中川夫妻の仲人であり、また、中川の妻、伊藤暢子は千田是也の姉に当たる。
石井柏亭の弟である彫刻家石井鶴三の日記*2にも哲二は登場する。
『出版ニュース』1月上・中旬合併号の「今年の執筆予定」によれば、黒岩比佐子さんが、今年、雑誌編集者としての国木田独歩について、単行本を刊行する予定とのこと。今年は、独歩に注目!!