神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

谷崎潤一郎が柳田國男に贈った真紅のバラ


岡茂雄『本屋風情』を読んだ多くの人は柳田國男が嫌いになったのではないだろうか。私もその一人である。もっとも、自分も歳をとってきた今では、人間にはいろんな側面があるから、しょうがないか、と許容しているけどね。


それはさておき、かの分厚い『柳田国男伝』(1988年11月、三一書房)の人名索引を見ていると、多彩な名前があって楽しめる。小島威彦、藤澤親雄の名前まであって、「ま、まさか」と思ってしまったが、柳田の娘婿、堀一郎が勤めていた国民精神文化研究所の関係だったので、がっかり。


谷崎潤一郎の名前は、ただ一度登場する。金田一春彦柳田国男先生と国語学」(『国語学』昭和37年12月)に、昭和37年8月12日の柳田国男の告別式の様子が次のように描写されているという。


東京の青山斎場で行われた柳田国男先生の告別式は異色のものだった。(略)会場には多くの団体や知名の人から贈られた花束が並び、中には、谷崎潤一郎翁から贈られた真紅のバラをはじめとして、赤い花、ピンクの花が艶を競っている。


真紅のバラを贈るとは、谷崎潤一郎もなかなかイケテルね。



*本好きが多いはずの、はてなのキーワードに岡茂雄がない・・・。反町茂雄はあるのにね。


追記:書物奉行氏より、スメラ学塾に関する論文の存在を教示される。NDL-OPAC雑誌記事索引にある論文は色々調べたけど、当該論文掲載誌(『文化資源学』)は採録誌ではないので、気づかず。ググると上位に出てるね。
スメラ学塾」でググったことはあるから、もしかしたら読んだかもしれないけど、記憶にあらず。わしの知らない驚愕の事実が書いてあるかな?