神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

帝国図書館員朝倉無声の図書破壊疑惑(その3)


初代早稲田大学図書館長市島春城の日記(『早稲田大学図書館紀要』)によれば、


明治39年10月31日 朝倉亀三より円光寺活字若干を贈らる。


明治40年9月15日 朝倉亀三より名家書翰二軸を示さる。直ちに購入。


明治40年9月18日 朝倉亀三より馬琴の手柬壱通を贈らる。


明治40年12月8日 朝倉亀三来訪、朝倉より南畝自筆(中略)磐渓詩草各一巻を購ふ。価八円即納。


明治41年3月27日 晩間朝倉亀三を訪ふて、某の所蔵の書翰二十余通を譲り受け(後略)


いくら何でも帝国図書館の蔵品を横流ししてはいなかっただろうから、公私共に業者に接する機会が多かったであろう朝倉無声(本名亀三)が、安く買って人に売ったり、時には贈答品に使ったりしていたのだろう。
図書館員にして、せどり師だったか。昔は、いたのね。
「今もいるだす!」って(笑


(おまけ)
岡崎武志氏の「週刊新潮」のグラビア連載で、氏が本当は訪問したいが、既に思い出の中にしか存在しない場所は、京一会館駸々堂、そして「しあんくれーる」かもしれない。