神保町系オタオタ日記

自称「人間グーグル」

スタール博士の不幸


daily-sumus」の8月14日分で、引用していただいたので、再びお札博士スタールネタをアップ。過去の記事については、この画面の一番上のスペースでこのブログ内検索(「スタール」と入れて「日記」をクリック)ができますので、それをご利用ください。


三村竹清の日記大正4年12月7日の条によれば、


魯庵曰(略)
スタールも 米国にてあまり受けがよくなく 今度は寺でもかつて日本に永住するかもしれぬよし 通訳は米国よりつれてきしものなれど 考古の心なき故 東海道の旅行も実は気の毒也 その上 最初の一日は徒歩なれと あとは人力車なり 大かたの通訳は面倒故 話を半分しか訳さぬもの故 困る 此間富士へ上りし クツク博士と名はしれと面識はなく 汽車に同乗したるに ス氏は日本服なりけれは 氏の通訳 耳話して あの男はよくアメリカ言葉を饒舌るといひしよし 魯庵君 いつもの新聞受売か


とある。スタールの通訳については、山口昌男内田魯庵山脈』にも書いてあったけれど、あまり良い通訳には恵まれなかったようである。